2020年度一口馬主 募集馬データ分析(母年齢・性別・生まれ月)
2020年度の募集馬選定のシーズンがやってきましたね。
前年度の反省を生かしつつ、今年度の募集を良いものに出来ればと思います。
キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブの募集が始まる前に改めて、募集馬選定に関する基本データのうち、自分の視点で使えそうと思ったものを纏めてみました。
●前提条件
・データの集計には「一口馬主DB」を使用
・2015年~2017年産駒の3世代の全クラブ馬2,292頭が対象
本当はTarget等を使用できればと思ったのですが、経費削減のために一口馬主DBのデータベースからデータを抽出しています。現3歳~5歳馬を対象とする理由ですが、直近のトレンドをデータに反映させるために直近3年としました。
●集計項目
①本賞金3,500万円以上
②控除前回収率150%以上
上記①、②を同時に満たすクラブ募集馬を集計する
①の条件について、詳細は↓のブログをご覧ください。要約すると一口馬主が馬代、保険料、維持費等の回収を行うためには募集額+3,000万円は必要。一口馬主の手元には賞金額×0.6倍された金額が入金されるため、馬代、保険料、維持費分の回収を行うとなると1,000万円の募集馬であったとしても、ペイするためには総賞金5,000万円は必要。一口馬主DBでは総賞金での検索ができなかったため、今回は本賞金3,500万円以上の条件で調査を行います。ここではざっくりと本賞金×1.5倍=総賞金」と考え、今回は調査を行いました。
②の条件について、たとえば募集額1億円の募集額を回収するための賞金額は「1億円÷0.6=1.66億円」となります。実際にはこれに維持費+3,000万円がかかるため、150%でも厳しいのですが、条件を厳しくし過ぎると該当馬が少なくなりすぎるため、ここでは控除前回収率150%をとりあえず基準とするものとします。本当は②の条件だけでも良いのですが、それだと募集額1,000万円で獲得賞金1,500万円の馬も募集額を回収できた馬として集計されてしまい、維持費まで回収できていなくても回収できた馬として集計されてしまうため、①の条件と同時に満たすことを今回の集計条件としました。
では、さっそく分析していきましょう。
母の年齢別分析
●本賞金3,500万円以上、回収率150%以上を達成したクラブ馬の数と達成率
今回の調査で1番インパクトがあったのが、この母の年齢別の項目でした。
母が子を産んだ時の年齢別の分析となります。
一口馬主DBに登録されている全2,292頭のうち、本賞金3,500万円以上、回収率150%以上を同時に達成した馬の数は148頭(6.5%)のみでした。
一口馬主でプラスの収支を上げようと思えば、この6.5%に出資できたかが第一条件になってくるかと思います。改めて、非常に厳しい世界だなと思い直しました。
以下、気づいたことを箇条書きにしてみます。
●気づいたこと
・母8~9歳の馬の達成率は約10%であり、達成馬率の平均6.5%を大きく上回る
・母年齢3~5歳、15歳以上の馬は達成馬率の平均6.5%を大きく下回っている
・達成できた馬のうち約90%は母6歳~14歳
・達成できた馬のうち約60%は母7歳~11歳
・達成できた馬のうち約40%は母7歳~9歳
一般的に高齢馬は避けた方が良いと言われますが、これは真実と改めて思いました。
特に母8歳~9歳は激熱ゾーンのように思いました。
また、母高齢馬は何頭も重賞馬を産む母(例:クリソプレーズ、シーザリオ)の割安馬以外は避けた方が無難かもしれません。
母3歳~5歳も達成馬はおらず、出資は極力避けた方が良さそうです。
性別分析
当初、僕が想定していたよりも差はありませんでした。
もっと牡馬の方が達成率が高いと思っていました。
それでも20頭の差は大きいかと思いますので、回収だけを考えるのであれば牡馬の方が良さそうです。
生まれ月分析
2月、3月生まれに達成馬が集中していました。
意外だったのが1月生まれの馬が意外と達成していない点ですね。
早生まれ過ぎるのも良くないようです。
まとめ
・母年齢7歳~14歳から狙う。特に8歳~9歳は狙い目
・回収だけ考えるのであれば牡馬
・2月~3月に生まれた馬から狙う
次回のブログでは上記の条件に当てはまる東京サラブレッドクラブ馬をピックアップしてみたいと思います。