がーひーの一口馬主アカウンティング

東京TC、キャロットCで一口馬主を始めたがーひーが会計を中心に、皆様に一口馬主ライフをお伝えします。

新馬戦(1着)の賞金明細について(キャロットCの場合)

こんにちは、がーひーです。

 

先日、京都競馬場日経新春杯リスグラシューの引退式を京都競馬場に観に行きました。

 

そこでの写真を少し紹介させて頂きます。

 

 

⚫️日経新春杯パドック


f:id:gaaffee:20200121204104j:image


f:id:gaaffee:20200121204115j:image


f:id:gaaffee:20200121204208j:image

東サラの看板馬レッドジェニアル。目が思っていたよりも大きく、可愛いかったですね。荒ぶる姿もラブリーです。

 


f:id:gaaffee:20200121204129j:image


f:id:gaaffee:20200121204139j:image


f:id:gaaffee:20200121204153j:image

もはや全競馬民のアイドルメロディーレーン。今日も小さくて可愛いかったですね。パドックでは、ずっと下を向いて気合充電

 

 

 

⚫️リスグラシューの引退式
f:id:gaaffee:20200119174701j:image

12R後にも関わらず、パドックに人だかり

 


f:id:gaaffee:20200119174754j:imagef:id:gaaffee:20200119174814j:imagef:id:gaaffee:20200119174828j:image

 

 

 

本馬場にて
f:id:gaaffee:20200119174850j:image
f:id:gaaffee:20200119174839j:image

歩様の力強さと美しさは「優美なユリ」そのものでした。特に後脚の踏み込みの強さは引退しても健在です。

 

キャロットクラブの秋田社長のお話では、初年度のお相手はまだ決まっていないとのことです。候補としてはロードカナロアレイデオロ、モーリスが挙げられていました。よく考えて種付けするとのことです。

 

無事に元気なお子さんを生んでもらえたらなと思います。カナロア、レイデオロ、モーリス、何を種付けしても良さげですが、個人的にはカナロアかレイデオロが良いかなーと思います。

 

 

さて、ここからが本題です。

長いお話になりますが、一口馬主の収支に関する事実を記載していきますので、気になる方は最後までお読み頂けると幸いです。

 

先日、キャロットクラブよりフォアシュピール新馬戦の賞金明細が届きましたので、紹介させて頂きます。

 

f:id:gaaffee:20200122211005j:plain

収入内訳書(キャロットクラブ)

 

 

12/28 中山5R 1着

 

⚫️加算

本賞金 7,000,000円

特別出走手当 441,000円

内国産所有奨励賞 1,6000,000円

加算合計 9,041,000円・・・①(100%)

---

⚫️控除

JRA地方競馬源泉税 677,208円(7.4%)

進上金 1,720,000円(19%)

クラブ法人手数料 258,000円(2.8%)

消費税 642,090円(7.1%)

控除合計 3,297,298円・・・②(36.4%)

---

①-②=5,743,702円(63.5%)

5,743,702円÷400口=14,359円

 

※「%」は①に対する割合を表示

 

⚫️JRA源泉所得税とは?

出資馬が1回の出走で得た総賞金が75万円を越えた時に課される所得税のこと。

 

⚫️進上金とは?

調教師、厩務員、騎手に支払われる報酬のこと。総賞金のうち、調教師10%、厩務員5%、騎手5%。ざっくりで総賞金の20%。

 

⚫️クラブ法人手数料とは?

クラブに支払う手数料のこと。キャロットクラブの場合は、賞金合計(特別出走手当を除く)の3%。ここがクラブによって変わってくるのでしょうね。クラブごとで比べてみるのも面白そうです。

 

⚫️消費税とは?

総賞金から進上金、クラブ法人手数料等の費用を差し引いた金額に消費税率をかけた税金。ここまで書いていて思うのは、所得税と消費税の一部は二重課税じゃないですか?このあたり詳しくご存知の方はお教え頂けると嬉しいです。

 

 

今回の賞金はフォアシュピール新馬戦1着の賞金です。フォアシュピールは馬代だけで250,000円がかかっています。新馬戦を勝ったことで、回収できた金額は14,359円です。現時点で支払っている馬代に対する回収率は5.7%です。やっとこさできた1勝でこれですから、一口馬主を継続することの難しさを改めて実感しています。

 

 

 

ここまでで思うことは、馬主に入ってくる賞金は総賞金の60%程度だと想定して、出資計画を立てる必要があるということでしょうか。例えば1,000万円の馬であれば馬代を回収するためには、1,666万円(1,000万円÷0.6)が必要ということです。1,666万円であれば未勝利で終わったとしても、健全に2~3着以内を積み重ねていれば回収可能な金額ですね。1勝できれば、馬代の回収くらいであれば、十分に可能そうですね。

 

ですが、実際はこれに維持費や保険料もかかりますから、厳しい世界です。

 

●保険料

馬代の3%(キャロットCの場合)。2歳馬はこれの100%、3歳馬は70%、4歳馬は50%とのことです。仮に馬代1,000万円の馬が4歳の12月まで現役を続けた場合は下記の保険料がかかることになります。

{(1,000万円×3%)+(1,000万円×3%×70%)+(1,000万円×3%×50%)}÷400=1,650円。400口合計では660,000万円の保険料がかかります。

 

●維持費

1,000円~1,500円/月(入厩する前後等により、維持費は変動します)

仮に1,500円/月とした場合、4歳12月まで現役を続行した場合は1,500円×36カ月=54,000円(2歳1月~4歳12月)がかかることになります。400口分の合計では2,160万円かかります。もはや維持費だけで馬代1,000万円よりも高いです。笑

 

●クラブ会費

3,000円前後/月(※クラブにより、変動するため注意)

1頭出資していようが、10頭出資していようが、会費は変わらないため、会費回収の観点で見れば頭数が多い方が有利です。仮に400口クラブで1口だけ権利を保持している場合、3,000円×400口×12カ月×2年(2歳~4歳12月まで現役の場合)=28,800,000円。間違いなく、クラブはこれでご飯を食べていますね。笑

 

ということで、1,000万円(2歳~4歳12月まで現役の場合)の馬にかかる全費用を回収できる賞金額は下記の通りとなります。()内には1/400口に換算した金額を記載しています。

 

馬代回収:1,666万円(4.1万円)

馬代+保険料回収:1,732万円(4.33万円)

馬代+保険料+維持費回収:3,892万円(9.73万円)

---越えられない壁---

馬代+保険料+維持費+クラブ会費回収:6,772万円(16.93万円)

 

ちなみにこれらの金額を÷0.6すると、売上と損失が0円になる賞金が算出できます。

 

馬代+維持費を回収するとなると、一般的には馬代+3,000万円は獲得してもらう必要があると言われていますが、クラブ会費まで回収しようとすることを除けば、真実だと思います。クラブ会費を1頭で回収するためには、どれだけ安い馬でも「7,000万円÷0.6=1億2,000万円」は稼ぐ必要があります。ただし、実際には複数口保有しているケースがあるため、稼げる馬に出資できていれば、ここで記載したよりはクラブ会費回収の難易度は低いと思われます。維持費まで良いのであれば、、どれだけ安馬であっても2勝クラスくらいまでは出世してもらう必要がありそうです。自分の出資馬がどのクラスまで出世するか、最終的な獲得賞金をイメージしながら出資することが大切だと改めて思いました。今年の出資基準にどのクラスまで勝ち上がれそうかも加えてみようと思います。

 

ちなみにフォアシュピールは馬代が1億円ですので、÷0.6を行うと166,666,666円が馬代回収の目標金額となります。維持費も加えれば約2億円(1口あたり50万円)の賞金で収支が0円になる計算です。重賞の2つや3つは勝つことが求められると言えますね。絶対無理でしょな金額。これは無茶な出資をしてしまったかもしれません。笑

 

キャロットクラブでは、毎月の支払と賞金の入金は相殺はされず、賞金は賞金として出資者に支払がされるようです。個人的にはそちらの方が管理がしやすくてありがたいです。

 

 

⚫️まとめ

・キャロットクラブでは、出資馬が新馬戦に勝つと14,359円が支払われる

・「出資金額÷0.6+3,000万円」した金額を稼げると判断した馬に出資する

・クラブ会費の回収まで考えると、一口馬主継続は非常に難しい