キャロットクラブ2020年募集に向けて⑤(ロードカナロア産駒・牡馬編)
こんにちは、がーひーです。
今回は、キャロットクラブで2015年~2017年に募集されたロードカナロア産駒の牡馬について、ここ半年で考察した内容を記載させて頂きます。
ロードカナロア産駒の牡馬を考察する理由や基準は下記のブログにて、詳しく記載していますので、ぜひご覧ください。
「 キャロットクラブ2020年募集に向けて①(トレンド種牡馬のご紹介)」
【目次】
①ロードカナロア産駒(牡馬)の特徴
②回収率150%、かつ「(募集額+3,000万円)<賞金額」を満たす馬のご紹介
③重賞馬の条件
④まとめ
⑤今年の募集馬予定馬について
①ロードカナロア産駒(牡馬)の特徴
・募集馬9頭中、回収率150%以上は2頭。上振れと下振れが激しい
・回収率150%以上の2頭は、いずれも母父スペシャルウィーク
・栗東が優勢だが、成績を伴っているのは東西関係なくリーディング上位厩舎
・産駒の特徴として、募集時の動画で緩さと柔らかさが目立つ馬が多い
・繋ぎが緩くない2頭(グルーヴィット、ハーメティキスト)の回収率が高い
②回収率150%、かつ「(募集額+3,000万円)<賞金額」を満たす馬のご紹介
1頭目:サートゥルナーリア(G1勝ち)
●基礎情報
誕生日:2016/3/21
母父:スペシャルウィーク
募集価格:14,000万円
獲得賞金:5億6,570万円(回収率404%)
戦績:10戦6勝(うちG1を2勝)
所属:角居勝彦厩舎(西)
生産牧場:ノーザンファーム
母出産時年齢:14歳(9番子)
●馬体分析
バランス:8点/12
肩:7点/7
トモ:7点/9
緩さ:4点/5
可動域:6点/9
歩様:6点/8
備考:2点(馬体のバランス+1、後肢のバネ感+1)
合計:40点/50
②グルーヴィット(重賞勝ち)
●基礎情報
誕生日:2016/4/5
母父:スペシャルウィーク
募集価格:3,600万円
獲得賞金:1億1,176万円(回収率310%)
戦績:11戦3勝
所属:松永幹夫厩舎(西)
生産牧場:ノーザンファーム
母出産時年齢:9歳(4番子)
●馬体分析
バランス:10点/12
肩:6点/7
トモ:2点/9
緩さ:4点/5
可動域:6点/9
歩様:6点/8
備考:1点(前肢の出来+1)
合計:35点/50
③ハーメティキスト(3勝クラス)
●基礎情報
誕生日:2016/3/5
母父:Generous
募集価格:3,600万円
獲得賞金:5,432万円(回収率151%)
戦績:10戦3勝(うちG1を2勝)
所属:木村哲也厩舎(東)
生産牧場:ノーザンファーム
母出産時年齢:12歳(5番子)
●馬体分析
バランス:6点/12
肩:1点/7
トモ:-1点/9
緩さ:4点/5
可動域:3点/9
歩様:5点/8
備考:0点
合計:19点/50
③重賞馬の条件
サートゥルナーリア、グルーヴィットに共通した良かった点を纏めます。
ロードカナロア産駒は高額のため、基本的には重賞を勝てる馬を狙っていくべきという視点で2頭とさせて頂いています。
●条件について
「厳」・・・馬体の中でも特に厳しく確認するべき箇所。必須条件といえる
「普通」・・・普通の出来で良い箇所
「易」・・・厳しく確認しなくて良い箇所。評価が良ければその馬の個性になりうる
●馬体バランス(条件:やや厳)
・馬体のバランス(全体)が良い
・背中がなだらかで綺麗
・飛節が「少し大きい」以上である
・繋ぎの角度が45°~55°(標準)である
・肩と繋ぎの角度が一致している
●肩(条件:厳)
・ボリュームが「大きい」である
・首すじにさしが入っている
・筋肉が「張り出している」
・肘付きが右上に流れている
・肘離れのラインが「多少くっきりしている」である
●トモ(条件:易)
・ボリュームが「大きい」である
・ 筋肉が「薄く張り出している」以上である
●緩さ(条件:厳)
・肩が「緩くない」である
・トモが「少し緩い」以上である
・繋ぎが「緩くない」である
●可動域(条件:やや厳)
・後肢が「最後まで伸びている(飛節が伸び切っている)」である
・後肢が「前肢につきそう」である
●歩様の様子(条件:やや厳)
・前進気勢が「有」である
・歩く速度が「普通」以上である
・大腿筋膜張筋が「揺れている」以上である
・後ろからの動画で「真っ直ぐ歩けている」
・後ろからの動画で「半腱半膜様筋が見える」
・歩様がスムーズで、前肢と後肢が連動している
④まとめ
ロードカナロア産駒は、2015年~2017年産駒では9頭中7頭が勝ち上がり。うち2頭が重賞勝ち。1頭はサートゥルナーリアという現競馬界を牽引する馬がいます。成績はずば抜けていますが、高額であることと馬の見分け方が難しいと私が判断することからルーラーシップ産駒と同じくAランク種牡馬といたしました。
以下、馬体について。
活躍馬には、募集時にはトモが緩くて仕上がっていない馬が多いのが特徴かなと思いました。トモの容量はあるが、多少緩さがある。そんな馬が活躍する印象の種牡馬です。
走る馬の条件については、先に分析したルーラーシップ産駒の牡馬と似た特徴があるように思いました。馬体のバランス、肩、緩さ等を厳しくチェックしたい点はルーラーシップ産駒と全く同じでした。流石、同じ父を持つだけあります。
ロードカナロア産駒を見る上で難しいと思う点は、歩様がスムーズであるという点です。歩様がスムーズである馬が多く、それだけで動画映えしてしまう点はディープインパクト産駒に似ていると思います。極端に言うと、動画を観るとどの馬も良く見えてしまうんですよね。
ディープインパクト産駒もそうですが、走る馬は筋肉の張り出しがあるかしなやかな筋肉をしている等、筋肉の質が良いことが上げられます。
ロードカナロア産駒の場合、歩様のスムーズさや可動域の広さ以上に、前肢の筋肉の張り出しがあるか、筋肉に水っぽさがないか、後肢の容量が大きいかを他の種牡馬以上によくチェックする必要があると思います。サートゥルナーリア・グルーヴィットもそうですが、トモの容量は「大きい」です。トモの容量さえ大きければ、多少緩くてもOK(※緩すぎるのはダメ)です。そういう意味でトモは「易」評価にさせて頂いています。
3勝クラスのハーティキメストは2頭(サートゥルナーリア、グルーヴィット)に比べて、前肢、後肢ともに容量が小さい印象です。ぜひ↑の写真を見比べてみてください。体全体に占める肩、トモの大きさが全く違います。
ロードカナロア産駒は高額帯の種牡馬のため、より慎重に検討すべき種牡馬かなと思います。
⑤今年の募集馬予定馬について
サミターの19 5,000万円(1口:125,000円)
ハープスターの19 10,000円(1口:250,000円)
マルティンスタークの19 5,000万円(1口:125,000円)
サンビスタの19 8,000万円(1口:200,000円)
今回の注目馬は、ハープスターの19です。
母系からハープスター以外の活躍馬が出ていない、カナロア×母父ディープの成績がなかなか振るわない等言われていますが、それ以上に血統表に魅力がある馬だと思いました。
母自身の成績が良いこと、ベガ牝系であることも魅力ですが、
なんと言ってもNureyev×FairyKingのSpecial牝系クロスが1番の魅力です。
サンデーサイレンスが入っているのも活躍馬との共通点ですし、ファルブラヴはステルヴィオとの共通点となります。
母自身に加え、血統表にもニックスと呼ばれる要素がちりばめられています。
馬体を見る上で、1番注目したい点は馬体が母に似ているかどうかです。
ロードカナロアは母の特徴を継続しつつ、スピードを持つ馬を出すことに長けている種牡馬です。
母と似ていれば、それだけで活躍する可能性は上がると思われます。
母8歳時の2番子で空胎空けというのも条件としてはベストです。
ハープスターでホームランを狙うならこのタイミングでしょうね。
もちろん馬体や厩舎を見たうえでの判断とはなりますが、
G1勝ちを狙える厩舎に決まって欲しいなと思います。
次回はキャロットクラブに縁のあるあの種牡馬を分析したいのですが、間に合うかどうか。。
ブログにできなかったら、申し訳ございません。笑
他の種牡馬も分析させて頂いていますので、ぜひご覧ください。
https://gaaffee.hatenablog.com/entry/2020/07/26/150228
「キャロットクラブ2020年募集に向けて②(キングカメハメハ産駒・牡馬編)」
https://gaaffee.hatenablog.com/entry/2020/08/02/133002
「キャロットクラブ2020年募集に向けて③(ディープブリランテ産駒・牝馬編)」
https://gaaffee.hatenablog.com/entry/2020/08/15/013153
「キャロットクラブ2020年募集に向けて④(ルーラーシップ産駒・牡馬編)」
https://gaaffee.hatenablog.com/entry/2020/08/24/225918
「キャロットクラブ2020年募集に向けて⑥(エピファネイア産駒・牝馬編)」
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